About Has
Concept 〜概念〜
〜革の“美しさ”の追究〜
生き物と自然が織りなす産物である革___。
元々は何かを“包む”ため、食の副産物として生まれたエシカルなこの素材が持つ、柔らかさや丸み、オイルを含んで滲み出るような艶感に“美”を感じたのが私の革ものづくりの始まりでした。
___かれこれ20年近く革の世界に携わり、量産品からフルオーダーメイドの一点モノまで、様々なモノを形にしてきた中で、Hasにしかできない“革の美”を、培ってきた技や経験などから生み出すことができたら___そんな想いで立ち上げたブランドです。
※ブランドのこれまでの歩みなどはこちら
革製品の美しさの一つに、総手縫いの美しい糸目の立ち方やミシン縫製の正確さ、金属の持つ輝きや質感を強調するような特徴的な金具のデザインや使い方などがあります。
それらの中にももちろん、息をのむ程美しく、表現するのに技や経験、日々の鍛錬を積み重ねてきて形にされているモノもあります。
Hasではそれらの技をベースに、
“包む”コト。
をデザインのテーマとしています。
本来であれば縫い目が見えている箇所や金具が見えている箇所などを敢えて見えないようにすることで、革という素材が持つ“美しさ”をより引き出し、革ならではの経年変化を味わってもらいたいという私たちなりの考えです。
素材は、イタリアで現在いくつかのタンナーによってのみひっそりと受け継がれている、伝統的なフルベジタブルタンニン鞣しの製法であるバケッタレザー。
革のコシとオイルの含有量の多さによって醸し出される風合い、使い込む事で増してくる独特な艶感が素晴らしい革で、通常のタンニン鞣しより時間と手間暇がかかる事で知られています。
その革を、私たちなりの感性で天然・化学染料を配合し、日本の伝統色をイメージした染色・加工・仕上げを施し、より素材の良さが引き立つよう丁寧に仕立てる___。そしてそれを時間をかけて使い込んでいく事で、その人にとって特別な“美”を育てていく___。
月並みな表現にはなりますが、素材の生産者や私たち職人が想いを込めて丁寧に形にしたモノたちを、時には修理・メンテナンスをしながら、お客様にとって他にない味わい深い一品へと育てていって頂けたら本望でございます。
※天然の素材を使用しておりますので、一点一点異なる革本来の表情(キズや血スジなどもそのひとつです)があります。
Hasでは、生き物へのリスペクトの意味も含めてキズや血スジ部分も活かすようお仕立てしている場合もございます。
※Hasでは“手仕事でのものづくり”を大切にし、企画・デザイン〜裁断・染色・加工〜縫製まで一貫して自社で行なっています。
Artisan 〜職人〜
日髙 聡生
AKIWO HIDAKA
1984年福岡県北九州市生まれ。
2005年ファッション専門学校卒。革製品製造メーカーにて製造→企画部に従事。在籍中より本格手縫い鞄アトリエにて鞄作りを学ぶ。
2013年 HIDAを立ち上げる。
オーダーメイド品受注やギャラリー、百貨店などでの展示会開催などの傍ら、革製品ブランドの生産本部顧問として、商品開発や職人の指導・生産体制構築などで活動。
2022年 株式会社Hasを設立。福岡市中央区薬院にアトリエ&ギャラリーをオープン。