ガルーシャ長財布【order made】

ガルーシャ（エイ革、スティングレイ）のラウンドファスナー長財布。

“海の宝石”とも呼ばれるガルーシャ。その独特な艶、輝きからこう称されています。

成分は人間の歯と同じリン酸カルシウムでできており、その丈夫さは100年持つと言われています。（牛革は一般に30年と言われます）原産は主に東南アジアのタイなどで、日本でも古来から縁起物として親しまれ刀の鞘に使われたりしてきた素材です。（現在でも美術館などに収蔵されている刀などの鞘でその美しさが保たれています）

その頑丈さゆえに加工には技術が必要で、ガルーシャという呼称もかつてエイ革加工が得意であったフランスの革職人の名を冠しています。

たしかにそのまま縫おうとすると針が折れます。

今回は2種類のガルーシャを使用しています。

Black→吟付き。表面を削っていないので粒々とした感触でキラキラとした光沢があります。
Tiffany blue→吟擦り。表面を削って平らにしているので、ツルッとした光沢があります。

当方でも初めて扱う素材でしたが、その美しさにうっとりとしながら制作をしておりました。

仕立ては総手縫いで、内装にはピッグスキンを使用しています。軽くて丈夫な豚革に、カード部分やポケットの上部などは折り曲げて強度を出しており、裏貼りを施す事で張りと強度を増しています。

全体を手縫いで縫う事で、一針一針テンションを変えながら立体的にかつ縫い目を剛健に仕上げました。